「熱狂×非日常」の追及のため、目先の売上確定を捨てたベイスターズが超カッコイイ

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2017年夏、北海道に行った時のこと。

 

元々の予定が早めに終わり、札幌ドームで日本ハムの試合を観ることにした。

チケットはメルカリで落札。譲ってくれたのは、20代くらいの若い女の人。

 

座席は、内野のかなり前の方の指定席。

眺めもいい!ラッキー

譲ってくれた女の人も友人と2人で近くに座っていたが、その2人とaoichan以外、そこの一角はまるっと全部空席だった。

 

…この女の人、シーズンシートで何席持ってるの?ナニ者?金持ちか?

 

心の中の疑問を抑えることができずきいてみた。

 

aoichan:

「この席どうしたんですかー?こんなに持っててすごいですねー!」

 

すると女性は答えた。

 

謎の女:

「あ、いえいえ、会社で抑えてるんですー!」

 

なるほど。

会社でシーズンシートを大量に契約してるけど、ほとんど来る人がいない、というわけか。

 

小学生時代、ベイスターズのファンクラブに入ってハマスタ通いしていた時の記憶が蘇る。

お決まりの外野自由席でいつも試合を観ていたが、ホームベースの方を見るとそのすぐ後ろの内野席が、なぜかいつも不自然に空席だった

あの空席を見るたびに、”誰も座らないんだったら、私あそこに座っても良くない?”って心の中で思ってた。

 

今回は、横浜DeNAベイスターズが、”ファンにとっての野球観戦の価値”を見つめ直し、2015年にシーズンシートを廃止した話を紹介したい。

 

最近ハマスタに試合を観に行った人は、間違いなく感じてるはず。

”なんか人多いな”

”なんか勢いあるな”

と。笑

 

ライブエンターテイメントの価値

まずは、これまでに行ったことがある好きな歌手のコンサートやスポーツ、その他何でも良いので人が集まるイベントのことを思い出してほしい。

また行きたい!と思うライブエンターテイメントはどんなものだっただろうか?

 

AorBどちらの方がまた行きたいと思える?

 

「人込み苦手だからで。」みたいなひねくれものの解答を除いて、やはり、多くの人がいて盛り上がってるBのようなイベントに、もう一度行きたい!と思うのではないか。

 

内野の良い席がガラ空きの秘密

では、プロ野球の現状はどう?

外野席はコアなファンで席が埋まっていることが多い一方、内野席は不自然な空席を見かけることがある。

人気の試合なのにも関わらず、あるブロック(=席のかたまり)ごとまるっと空席なのを目にすることもある。

 

▼空席のブロック。なぜ?

 

たまにみかける不自然な空席群はなに?

その正体は、企業向けのシーズンシートだ。

シーズンシートとは・・・購入者が一定の金額を支払うことにより、指定された座席番号の席を購入者専用の座席として一定期間使用出来る座席のこと。年間予約席とも言う。

《参考》wikipedia

シーズンシートには大きく2種類ある。

個人向けと企業向け。

企業向けのシーズンシートというのは、昔からのお付き合いで企業にまとめて購入してもらってるもの。

これまでに「会社でチケット余っているらしいけど行ける?」ときかれたことがある人もいるのでは?あれだ。

企業が抑えているシーズンシートの課題は、必ずしも会社に野球が好きで暇な人ばかりいる訳ではないので、当日人が来ないことが多く席が埋まらないこと

 

しかし球団としては、シーズンシートを販売した方が先に売上が確定できる(特に企業向けのシーズンシートは個人向けに比べ単価が高い)こともあり、今もこの仕組みが残っているのだと思う。

それがあの空席の正体。

 

満席でこそ最高のエンターテイメント空間

そんな中、横浜DeNAベイスターズは、チケットをどれくらい買ってもらえたか(=購入率)ではなく、当日どれくらいの人が実際に来場したか(=着席率に着目。

何故なら、「ファンで埋め尽くされた満員のスタンドこそ、“非日常感”や“熱狂感”を醸成し感動を与える」と考えたからだ。

 

そして、これまでお付き合いで買ってもらってて活用されていなかった、企業向けのシーズンシートを廃止する決断をした。

その代わりに、本当に試合に来てくれるファンの為にそのチケットを解放した。

購入率とは・・・チケット全枚数に対してのチケット購入枚数の割合(何枚チケットを買ってもらえたか)
着席率とは・・・チケット販売枚数に対して来場者数の割合(チケット買った人が実際試合にどれくらい来たか)

 

結果として、チケット購入率は維持し、着席率は90%にまで上昇したというから超カッコイイ。

 

たしかに、最近ハマスタ行くと内野席なのに外野席かと思うくらいみんなの応援が大きい。笑

「内野までうるさくなったら、静かに野球観たいって人はどこに行けばいいのよ!」という議論もあるかもしれないけど、個人的にはみんなで熱くなって盛り上がってる方が楽しいからいいしょー!

 

「熱狂×非日常」への挑戦は続く

1度ハマスタに来た人がもう一度来たいと思える空間づくりのための影の挑戦が、ベイスターズの野球を楽しく、そしてチームを強くしているんだね。

 

(あれ、今4位だけど。あれれ?)

 

たしかに「購入率を上げる」=「売上を上げる」ことなので、最重要。確実に売上を取りにいくなら、企業向けに大口でシーズンシートを販売した方が効率が良い。チケットの売れ残りも未然に防ぐことができ、売上が下がるリスクも少ない。

しかし、野球というライブエンターテイメントの価値は、満席の球場でファンの熱狂に包まれ非日常的な経験を味わうことにある。

これからもベイスターズの挑戦を応援したいです。

 

いじょじょ

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