【静岡移住者File】島川誠さん(人力車案内人)インタビュー

shizuoka

こんにちは、shoko(@shoko___54)です。

本記事では、
東京から静岡県の伊豆に半島に移住し、地元の人力車を復活させた島川誠(しまかわまこと)さんへのインタビューを掲載していきます。

「地方に移住した人の人生が知りたい」と思っている人や、「これから伊豆に旅行に行こうかな?」と考えている人にもおすすめです!

島川誠さん(人力車案内人)

プロフィール

名前:島川誠(しまかわ まこと)
肩書:エクスペ代表(人力車経営)
出身:東京都中野区

これまでと違う人生を求めて、松崎町へ

島川さんは、2000年に東京の内装会社に入社。自ら現場作業をしながら、職人たちの管理業務も務めていた。入社から18年経過したある日、これまでずっと苦楽を共にしてきた社長が他界する。突然のことだった。

この出来事が自分自身の人生を見つめ直すきっかけとなる。
会社での待遇に大きな不満があるわけではなかった。しかし島川さんはこのままの会社生活を続けることにふと不安を感じた。

「どうせ一度きりの人生なら、これまでと”違う人生”を生きてみたい。」

そんな思いで居ても立ってもいられなくなった島川さんは、次の就職先も決めぬまま、2018年4月に会社を辞めた。
会社をやめてすぐ、東京・有楽町にある「ふるさと回帰支援センター」をふと訪れた。そこで静岡県松崎町のパンフレットが目に止まった。松崎町という町の存在を知ったのは、これが初めてのことだった。

都会で育った自分が、自然の中で暮らして農業で食べていくことができるだろうか。やってみたくて、米を作ってる農家さんの作業を手伝いをしに行ってみることにした。5日間の旅だった。全く部外者の島川さんに、松崎町の人々はまるで家族のように接した。

町の人々のあたたかさに触れ、惹かれ、この地への移住を決めた

移住後しばらくは、米作りの手伝いをして過ごした。

人力車との出会い

ある日、島川さんは松崎町にある呉服商家の中瀬邸で、古びた人力車が展示されているのを見つけた。

約8年前まで町役場のスタッフがボランティアで運行していたが、高齢化や観光客減少により廃止となり、今ではこのように展示されるだけになってしまったとのことだった。

話を聞いた島川さんの頭に、ひとつのひらめきが生まれた

島川さん:「これ、貸してもらえないですか?」

地元の人:「え、あんた、どうするのそれ?もうずっと前から動かしてないよ。」

島川さん:「ぼくが復活させます!」

2018年12月、島川さんはまったく知らぬ地で、1人で事業を始める。

早朝は牛乳配達をして生活費を稼ぎながら、人力車と島川さんの挑戦が始まった。

町民がコンテンツ

島川さんが考えたのは、人力車を、観光で松崎町に来たお客さんが、強烈なキャラクターを持つ松崎町民に接するためのツールにすることだった。

「松崎町民は、その人自身の魅力がコンテンツになる。人力車は、観光客とそんな町民をつなぐ接点となれるのではないか」

直感でそう思った。

島川さん:「松崎町民は本当に自由で、フランクで、あったかくて。笑」

島川さんの引く人力車は、観光名所によくある、写真スポットを効率的に移動するだけのものではない。

人力車は、細い路地にも臆することなく入っていける。すれちがう人たちと窓を開けなくても言葉を交わせる。それは町の人々の暮らしの中に、等身大で入っていける交通手段だ。
その結果、仕込みだと疑われるほどの高い確率で、いつも何かしら町民との交流が生まれる。

「人力車で町を走っている、いろいろなことが起きます。町民が集まってきて話しかけてきたり、町民が差し入れをしてくれたり。お客さんも最初はびっくりするけれど、唯一無二の体験ができたと言って喜んでくれます」

人力車は気持ちいい

もちろん、普通に走るだけでも魅力的だ。アジア諸国で現在も「リキシャ(rick-shaw)」と呼ばれる人力車は、日本の風土の中で発達した乗り物である。乗ってみると、これがとても心地よい。「ナショナル・ジオグラフィック」誌の草創期に日本を取材した女性ジャーナリスト、エライザ・R・シドモアは人力車を愛用し、「乗り心地のよい走るひじ掛け椅子」と絶賛している。

松崎町といえばこの景色!のなまこ壁通り、明治の面影を残す呉服商家の中瀬邸伊豆文邸、赤い山門が映える浄泉寺、幕末の漆喰鏝絵(こてえ)の名人の作品を集めた伊豆の長八美術館…。明治にタイムスリップしたような街道を、人力車はゆったり走る。道の真ん中で「走るひじ掛け椅子」にくつろいでいれば、四季折々の美しい日本の風景を、地元を知り尽くした島川さんの案内で、あますところなく堪能できる。写真だって満足いくまで撮りまくってくれる。

けれども島川さんの人力車の真価は、こうしたコース内容を超えたところにある。
普段は見られないお宝を見せてもらったり、自慢の品を試食させてもらったり、写真撮影会がはじまったり…。お客さんと町民との会話がはずみすぎて、人力車なのに「走れない」こともしばしば。何が起こるかわからないから、本当の魅力はここには書くことができない。ぜひ島川さんの人力車に乗って、松崎町民に会いに行ってみてほしい。

地方移住あるある(どうでもいい話) by島川さん

地元の人:「昨日は21時にはもう寝てたよな。」
、、、ええ、なんで知っているんですか?ってね。笑
大体のことは町民に把握されてます。最初はびっくりしたけどもう普通です。笑

あとは、ちょっと女性と町を歩いただけで、町の人から「あの時歩いてたやつはだれだ?」と速攻で訊かれる。すぐ噂されます。ただ歩いてるだけなのに!!
、、、困るなあ〜。まぁいいんですけどね。これも小さな町あるあるです。

あとがき

ーで、仕込んでるんですか?
いや仕込んでないって!笑
本当に松崎町民は誰にでもあっかいんです。信じられないのわかりますけどね。笑

ー人力車ってすごく体力が必要だと思うのですが、未経験で大丈夫だったんですか?
そうそう、人力車を引く前にマラソンで鍛えようとおもって、走ってみらすぐに膝がこわれて1ヶ月人力車を延期しました。人力車を引くようになってからも膝が痛いことがあったので、体を壊さないように、徐々にやっています。

ー今までにあった面白いエピソードを教えてください。
普段は中が見れない普通のお家に、観光客と訪問して町の伝統工芸品を見せてもらったり、ってこれはもはや人力車関係なくなってるけど笑 人力車に乗ってるときに出会って、お客さんと話の盛り上がったおっちゃんが、実はこの町の町長だったなんてこともありましたね。

答えられない要望は?
基本なんでも全力で答えるので相談してください!よくいただくのは「グルメ」「買い物」「写真撮影」などですね。他にもユニークなご要望をお待ちしております。