YUTAKAS JAPAN 静岡移住者が見つける静岡の「豊か」なところ

2万人を集客した、清水クルーズ祭りを終えて(②企画とコンセプト)

観光・グルメ

こんにちは、shokoです。この記事では、2024年10月14日に静岡市の清水港で大型客船の寄港に合わせて実施した「清水クルーズ祭り」についてお話しします。
初開催となった清水クルーズ祭りには、クルーズ船乗客5,000人と静岡市民15,000人、合計2万人もの方々にご来場いただき、清水港日の出埠頭の歴史の中で最多の来場者数を記録することができました。この成功は多くの方々の協力とサポートがあってこそのものでした。
ようやく後処理なども一段落してきたので、今回は企画からコンセプト作りまでの舞台裏について、私たちがどのように取り組み、どのような課題を乗り越えてきたのかを詳しくお話ししていきたいと思います。

スポンサーリンク

わずか3ヶ月での準備 ~AIの力を借りた効率的な計画立案~

7月後半に開催が決定し、本番の10月まで実質3ヶ月という非常に短い準備期間でした。通常であれば半年から1年かけて準備するような規模のイベントを、限られた時間で実現するための挑戦が始まりました。
そこで最初に取り組んだのが、AIを活用した綿密な計画立案です。イベントの企画、会場関連、出店者関係、運営計画、設備・備品、広報、安全管理、法的手続き、経理・財務、事後処理など、必要なタスクをAIに洗い出してもらいました。これにより、見落としがちな細かい作業まで漏れなく把握することができ、効率的な準備の進行が可能となりました。
また、本番から逆算したスケジュール作成もAIに依頼しました。各タスクの所要時間や順序関係を考慮しながら、無理のないスケジュールを組み立てることができました。このAIの活用は、限られた準備期間を最大限に活かすための重要な戦略となりました。

有識者の知見を活かしたコンセプト設計

私自身、静岡市内でのテラスでの小規模なお祭りやマルシェの経験はあったものの、2万人規模のイベントは初めての挑戦でした。そこで早い段階で、お祭りの運営会社の社長さんや、静岡と東京を拠点に新規事業開発支援をされている方など、有識者からアドバイスをいただくことにしました。
集客方法や運営ノウハウについて多くの示唆をいただきましたが、特に印象的だったのは、「インバウンドのおもてなしも大切だが、まずは自分たちが楽しめるお祭りにすることが、結果的に良い祭りになる」というアドバイスでした。
この言葉をきっかけに、「楽しい騒ぎに人が寄ってくる」をキーコンセプトに設定し、地元の方々が心から楽しみ、熱狂できる空間づくりを目指すことにしました。当初はインバウンド向けのおもてなしイベントとして構想していましたが、地域に根ざしたお祭りとすることで、結果的により深いおもてなしが実現できるのではないかと考えました。

盆踊りで繋ぐ、日本の心と静岡の温かさ

イベントの目玉として、盆踊りを取り入れることにしました。これは私自身の横浜での経験が基になっています。地元の盆踊り大会では、老若男女が輪になって踊り、世代を超えた交流が自然と生まれていました。また、子どもたちが踊りを披露する場としても機能し、地域の絆を深める温かい場となっていました。
この温かい雰囲気を清水の地でも再現したいと考え、やぐらの設置を含めた本格的な盆踊り大会の準備を進めることにしました。日本の伝統文化と静岡の人々の温かさを伝えるのに、盆踊りは最適なフォーマットでした。言葉の壁を超えて、音楽とリズムで心を通わせることができる盆踊りは、国際交流の架け橋としても理想的だと考えました。

まとめ

今回の清水クルーズ祭りは、クルーズ船の乗客と静岡市民という2つのターゲットに向けて、それぞれ異なるアプローチを取りました。外国人観光客には日本の伝統文化である盆踊りを通じて日本の心を、地元の方々には大型客船の迫力を通じて港町としての誇りを感じていただくことを目指しました。
3ヶ月という短い準備期間でしたが、AIの活用や有識者からのアドバイス、そして何より「自分たちが楽しむ」という明確なコンセプトがあったからこそ、多くの方に喜んでいただけるイベントを作り上げることができたと感じています。
次回は、このコンセプトをどのように具体的な準備や運営に落とし込んでいったのか、より詳しくお話ししていきたいと思います。