YUTAKAS JAPAN 銀座のスポーツベンチャーで働く静岡移住ママの記録

横浜DeNAベイスターズのマーケティング(2022)

SPORTS

こんにちは、shokoです。

この記事では個人的な備忘録として、
横浜DeNAベイスターズの面白い取り組みを紹介するとともに、その背景にどんなマーケティング整理があるのかを纏めていきます。
先日とあるセミナーに参加した際にベイスターズの方がお話されていた内容で印象に残ったことと+αです。

今回の記事は、ベイスターズファンの方向けというよりも、スポーツビジネスに関係している方向けの内容になっているかもですが、なるべくベイスターズファンの方が読んでも面白いと思っていただけるように書いていきたいと思います。

初めましての方へ自己紹介ですが、
私はエンゲート株式会社というスポーツギフティング(≒投げ銭)の会社で働いています。

もくじ

  • 横浜DeNAベイスターズは、ベイスターズに興味がない人やそもそも野球に興味がない人に向けた施策(ファンベース拡大)に力を入れている
  • ベイスターズのマーケティング整理

それでは早速本題に入ります。

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横浜DeNAベイスターズは、チームに興味がない人やそもそも野球に興味がない人に向けた施策(ファンベース拡大)に力を入れている

横浜DeNAベイスターズは、チーム自体に興味がない人や、そもそも野球に興味がない人たちに向けた施策に力を入れています。
ターゲットとしているのは全神奈川県民です。

「一度ファンになって球場に足を運んでもらえれば、ベイスターズの良さをわかってもらえる自信がある」と担当者の方は言います。

ベイスターズの売上構成(※2018年時点)は、4割程度が入場券収入でスポンサー収入が2割、グッズ・飲食が2割、放映権など含む残りで2割でした。
コロナを経て、入場券収入に頼らない形の新たなデジタルコンテンツ開発・収益化にも注力していますが、やっぱりリアルスポーツなので、入場券収入(お客さんがスタジアムに足を運んでくれること)が最重要です。

ベイスターズといえば、2016年に黒字化を実現しました。
当時の成績は、
2013年が5/6位
2014年が5/6位
2015年が6/6位(最下位)
そして、2016年が3位と、決して良いものではありませんでした。

それでも売上は、2011年に52億だったのが2016年で100億円以上まで成長(2020年にはDeNAスポーツ事業で約200億円)。
その過程で確立したブランディングにより、今ではチケットが入手困難になるほど人気のチームになりました。

そこで、改めて2022年は、全神奈川県民を対象にファンベースを拡大していくことを優先的に取り組もうとしています。

ビジネスにおいてよく知られる理論に、パレートの法則というのがあります。いわゆる2:8の法則です。
2割の商品が店の利益の8割を生み出している、2割のコアファンが売り上げの8割を生み出しているということです。
一般的には、2割のコアファンから継続的に利益を生み出すことがビジネスにおいてとても重要と言われています。

ベイスターズの「ファンベースの拡大」というのは、直接的には収益とは紐づかない活動ではありますが、スタジアム来場のユニーク人数を増やすには長期目線でとても重要な取組と考えているようです。

2011-2016年にかけてのベイスターズについては知りたい方は、こちらの本がおすすめです↓

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入り口は野球じゃなくても、ベイスターズじゃなくても良い

そこで、ベイスターズに興味を持つ最初のきっかけが、たとえ野球の本質ではなかったとしても最終的にファンになってもらえれば良いという考え方の元、様々な面白い取り組みを実施しています。

グルメ(オリジナル飲食)

オリジナルの醸造ビール「ベイスターズ・ラガー」と「ベイスターズ・エール」から始まったグルメや飲食の充実。今では他の球団も他の競技もこの事例に倣って次々とオリジナルビールを販売しています。

「野球を見せるから、つまみに」という当時の社長の言葉が印象的ですが、その言葉の通り飲食がとても充実しています。


横浜DeNAベイスターズ公式HP

「そもそもベイスターズのグルメって、球場に行かないと食べれないんじゃないの?」という声が聞こえてきそうですが、横浜駅構内や横浜スタジアムの位置する横浜公園内など球場以外の場所にもお店を展開しています。

+B アパレル・グッズ

ベイスターズが「野球を日常に取り入れる」というコンセプトで始めたアパレルブランド「+B」。
Bは、ベイスターズ(baystars)のBと野球(baseball)のBで、「日常に野球を、ベイスターズをプラスする」というコンセプトで商品を展開しています。

MLB古着の取り扱いや、MLB風の新商品など注文されるアイテムを取り扱っていたりもしました。

2017年に、日本大通りにTHE BAYができたのが懐かしいですね。
私もオープン日に行きましたが、とても感動したのを覚えています。

野球ふれあい訪問・体育授業訪問

次に紹介したいのが、冒頭の2割にも8割にも入らない、そもそも野球興味ない!という人たちに向けた取り組みです。

ベイスターズでは「やきゅうみらいアクション」として、神奈川県の保育園・幼稚園・小学校を対象に野球と触れ合える場づくりをしています。

野球の競技人口は、10年前の7割程度に減少しており、プロ野球の観客動員数とは対象的に減少傾向が顕著となっています。
また、子どもたちの運動能力に関しても、11歳男児のソフトボール投げの平均が30年前と比べて約7メートル短くなるなど、野球の基本となる“投げる”動作の能力低下は著しくなっているようです。

これらの問題解決に取り組むべくベイスターズが実施しているのが、野球ふれあい訪問・体育授業訪問。
まずは子どもたちに野球を知ってもらい、体験してもらい、好きになってもらう。
素晴らしい取り組みです。

私の母校にも来ていたみたい。いいな〜〜〜!!

他にも、横浜スタジアムを開放して事前予約なしで誰でも自由に参加できるキャッチボールイベントを開催したり、キャンプイベントを開催したり、、ベイスターズの直近の取り組みは、挙げたらキリがないのでここまでとしますが、このような取り組みによりベイスターズファンの裾野を広げる活動をしています。

ベイスターズのマーケティング整理

さて、すでに盛りだくさんになってしまいましたが、、さいごに簡単にベイスターズのマーケティング整理をしていきます。

ベイスターズのマーケティングは、ファンベース形成+価値の顕在化のの2つに分かれています。

ファンベースの形成

ファンベースの形成は、前述の通りベイスターズファンでない人やそもそも野球に興味がない人に向けた取り組みです。
直接的には収益とは紐づかない活動が多いですが、長期目線で来場のユニーク人数を増やすためにもとても重要です。

さらにファンベースの形成を、ファンアクイジションとファンエンゲージメントの2つに分けて、企画立てをしているそうです。

ファンアクイジションはそもそも関心がない人にどのように関心を持ってもらうかで、
ファンエンゲージメントは、ベイスターズを応援はしているけどスタジアムに来て観戦はしていない人にスタジアムまで足を運んでもらうための施策です。
同じ「ファンづくり」でもさらに一段分解して、ターゲットを明確にすることにより施策も打ちやすいですね。

価値の顕在化

そして、2つ目の価値の顕在化は、プロモーション活動です。
要するに、提供する商品やサービスから得られる収益の最大化です。

さいごに

横浜市中区出身者であり1YDBファンの私としては、これまでプロ野球とは結びつかなかった日常にベイスターズが入り混んでいる感じがとても好きです。
今は静岡に移住してしまったのですが、横浜に住んでいた時には「こんなところにも」という場所でベイスターズとの接点があって感動しました。

例えば、東急東横線の駅員さんや横浜市営バスの運転手さんが、ベイスターズのユニフォームを着ていることがあります。
これは、ベイスターズの夏のイベント『YOKOHAMA STAR☆NIGHT』に合わせた広告活動の一環ですが、何にも知らない人からしたら「なんでユニフォーム着てるの?」ってなりますよね。笑

あと、横浜駅にお洒落なバーができたなーと思って入ったら、ベイスターズが運営している&9でした。

他にも、明らかに野球はやっていなさそうな小学生の女の子が、普通にベイスターズの帽子をかぶっていたり。

これらの「?」が興味になって、意識するとベイスターズとの接点が様々な場所にあって、最終的にベイスターズの世界に引き込まれていきます。笑

私もこの非ファンに興味を持ってもらう、というところにこのブログから少しでも貢献できたらなと思います。

ベイスターズの2011-2016年にかけての軌跡を綴ったこちらの本おすすめです。

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本日は以上になります。